自己肥大??(1)

 最近、届く郵便物がめっきりと減った気がする。僕はもともと誰かと手紙のやり取りを頻繁にすることはないので、普段自宅に届く郵便物は少ないほうだと思う。それでも今までは3日に一回くらいは、ダイレクトメールや折り込みチラシやクレジットの請求書などの望まない郵便物が届いていた。しかし最近はそれさえ届かないのだ。そして僕のうちの郵便受けは、その存在を忘れ去られた壁掛けの絵のように風化してしまっている。
 郵便物が多かったり少なかったりするのは単純に時期的な波だとは思うのだけれど、それにしても1週間以上何も入っていなかったりすると、ひょっとして僕は社会から忘れ去られているのではないか、という気にもならないでもない。
 でもよく考えてみると、誰がわざわざ手間隙掛けて僕に郵便物を送ったりするのだろう?そんなことをしてもきっと何の得にもならないだろうし、送る側もきっとそれをわかっているはずだ。そう考えると、外の世界に向かってコンタクトをほとんど取らない僕には、請求書の他に何も届かなくて当然のような気もする。
 問題はそんなことではない。問題はなぜ僕が、郵便物が届かないことに対してそこまで反応したのかということだ。